重陽の節句といえば、9月9日に行われる五節句のひとつで、長寿や健康を願う日本の伝統行事です。この日に欠かせない花といえば「マム」、つまり菊の花ですね。菊は古くから日本人に親しまれてきた花で、特に重陽の節句では特別な意味を持っています。では、どんな種類のマムが飾られるのか、そしてそれぞれにどんな意味が込められているのか、ちょっと深掘りしてみましょう。
まず、最もよく見かけるのが「大菊」です。大輪で存在感があり、まさにお祝いごとにぴったりの華やかさを持っています。大菊はその堂々とした姿から、威厳や高貴さを象徴するとされ、重陽の節句のような格式ある行事にふさわしい花とされています。また、白や黄色、紫など色のバリエーションも豊富で、それぞれに意味があります。たとえば白は純粋さ、黄色は長寿、紫は高貴さを表すとされていて、飾る色によっても願いが込められているんですよ。

次に人気なのが「小菊」です。大菊に比べて可憐で控えめな印象ですが、その分、繊細な美しさがあります。小菊は家庭の中でも飾りやすく、日常の中にさりげなく季節感を取り入れるのにぴったりです。特に重陽の節句では、家族の健康や平穏を願って小菊を飾る人も多いようです。小さな花が集まって咲く様子は、家族の絆や調和を象徴しているとも言われています。

そして、最近では「スプレーマム」も人気が高まっています。これは一本の茎から複数の花が咲くタイプで、アレンジメントにも使いやすいのが特徴です。色とりどりのスプレーマムを組み合わせることで、より華やかでモダンな印象になります。伝統的な行事に現代的なセンスを取り入れたい人にはぴったりですね。

また、重陽の節句では「菊酒」を飲む風習もありますが、これは菊の花びらを日本酒に浮かべて飲むというもの。ここでも使われるのはやはりマムで、香りや見た目を楽しみながら、無病息災を願うという意味が込められています。こうして見ると、マムはただの飾りではなく、行事そのものに深く関わっていることがわかります。
このように、重陽の節句に飾るマムには、それぞれに意味や願いが込められていて、ただ美しいだけではない奥深さがあります。季節の移ろいを感じながら、マムを通して日本の伝統に触れてみるのも、なかなか素敵な過ごし方ではないでしょうか。

